INDEX | ABOUT | INFO | CONTENTS | ARCHIVE | BBS | LINK |
REVIEW: TOP > INDEX > ARCHIVE > MOVIE
|
||||
---|---|---|---|---|
●リレー連載映画レヴュウ/第八回 『『恐怖奇形人間』 広介、貴様も奇形人間になぁるんだぁよ! | ||||
そんな乱歩だが意外にも生まれは東京ではなく三重県である。同じ出身として言わせてもらうならば、三重県には伊勢神宮とパルケ・エスパーニャを除けば(三重県にスペインが定着するにはまだあと二世紀ほどはかかりそうだが)、あとはごく平凡な田舎町があるだけである。人々は関西弁に似た言葉を喋り、 この映画の魅力は、監督と登場人物の「真剣さ」に尽きるだろう。なにしろ登場する誰一人として力を抜くことがないのだから。演技が真剣であればあるほど、濃いキャラたちが空回りするさまは面白くて仕方がない。 一体どういう理由か、精神病院に隔離された主人公、人見広介から映画は始まる。彼を演じる吉田輝雄の演技からしてもう笑わせてくれる。 「俺はキチガイじゃない。東洋医大を出た外科医の卵だ」 本当はもう気が狂っているのか、それとも間違いで病院に隔離されているだけなのか、正気と狂気の境目で悩む広介だが、その全力ぶりは妙にズレている。これだけ人生に対して力を抜かない人間なので、何かの拍子に突如鬱になるのではないかと心配になるほどだが、そんな声はお構いなく映画の最後まで、吉田輝雄の怪演は続く。 源三郎のふりをして墓から掘り出されるときにも、 足の裏にある謎の卍形の痣を按摩さんに指摘されたときにも、 妻と二人で愛し合ったあとにも 彼はいつでも真剣なのだ。 -2-
|
||||
CURRENT INDEX | ||||
OFFICIAL SITE | ||||
第一回 | ||||
第二回 | ||||
第三回 | ||||
第四回 | ||||
第五回 | ||||
第六回 | ||||
第七回 | ||||
第九回 | ||||
第十回 | ||||
第十一回 | ||||
第十二回 | ||||
第十三回 | ||||
第十四回 | ||||
第十五回 | ||||
AHEADINDEX | ||||
INDEX | ||||
CONTENTS | ||||
ARCHIVE | ||||
MOVIE |
Copyright c2007 FLYER All right reserved. 画像使用について問題がありましたら「ABOUT」内メールフォーム、もしくはBBSにてご一報下さい。 |