結城一誠過去作品展示
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機動警察パトレイバー2 thr movie1993年:113分:日本
ジャケット

+INTRODUCTION+
押井守監督による「機動警察パトレイバー THE MOVIE」に続く劇場版第二作。竹中直人、根津甚八が声の特別出演。 2002年、謎の戦闘機が横浜ベイブリッジを爆破、公には自衛隊機であったと報道され、日本は緊張状態に陥る。厳戒態勢の中、警視庁特車二課の後藤は、この事件の容疑者に、1999年のPKFで東南アジアに於いて行方不明になっている元自衛隊員、柘植を挙げて捜索を始めるが、その頃ある飛行船が首都に向かっていた。

引用元:ALL CINEMA ONLINE
監督
押井守
原作
ヘッドギア
脚本
伊藤和典
撮影監督
高橋明彦
編集
掛須秀一
出演
大林隆之介
榊原良子
冨永みーな
古川登志夫
岸部一徳
池水通洋
郷里大輔
千葉繁
CURRENT INDEX
第九回
第十一回
AHEADINDEX
●リレー連載映画レヴュウ/第十回
YK的『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』考

●序

はっきり言えば、この映画のレビューを書くのには相当億劫になっている。インターネットを繋げれば各分野からの切り口で五万と語られている作品だと思うし、公開から15年隔てているとはいえ今だに語り継がれる決してB級ではないジャパニメーションの代表的ヒット作であるからだ。ネタとしては逸品なのだが、このネタをレビューとして捌くパワーもなかなか自分の筆に芽生えてこないのだが、敢えて挑むことにした。

私的だが、この作品とは色々と縁がある。というわけで二つほどエピソードを綴ってから、本編のレビューに進みたい。一つは旧友絡みの他愛ない昔話である。中学時代の旧友がパトレイバー一連の作品が好きで、パトレイバーからの影響をもろに受けた奴の話し相手が私だった。ストーリーも登場人物も知らない私が、興味もそこそこに奴の繰り出す話に耳を傾けていたのも今となっては可笑しい話だ。奴に缶コーヒーを驕った時、奴はよく「いずれまた精神的に…(借りは返す)」と返して来た。今思えば、これは今回紹介する作品「パトレイバー2」での後藤警部補の台詞である。ということで、今更ながら、ああそうだったのか!と15年ぶりに合点が行く。

二つ目は、私のペンネーム結城一誠の由来について。内田有紀といしだ壱成を掛け合わせた名前だとかイッセー尾形から名を拝借したとか諸説色々あるのだが(前者は間違いではなく着想の段階では原点として頭にあったことである)、実際にはパトレイバー原作者であるゆうきまさみの姓を戴いたのである。そこから、元々「結城誠」というペンネームにしようとしていたのだが、これ平仮名だと、もろ「ゆうきまさみ」を真似ることになってしまうので、候補であった「誠」に語呂の善し悪しで「イッセイ」として「一」を加えたという過去がある(恥ずかしながら、いしだ壱成の名との絡みはこの時点での発想)。というわけで、結城一誠とはミーハーな精神から成立したペンネームなのである。これも他愛ない昔話だ。

タイトル

●「パトレイバー2 THE MOVIE」とはいかなる映画か?

本作品の原作である「機動警察パトレイバー」については、私自身そもそもストーリーも登場人物もその相関関係も知らない。レビューを書くならば、その辺は勉強して必須の知識な筈だが、今回はこの「機動警察パトレイバー2 THE MOVIE」一本のみに体当たりを仕掛けたいと思う。従って、裏付けも土台もない状態での極めてリスクの多いレビューと考察になるがその辺りはご容赦願おう。
監督は「うる星やつら」や「攻殻機動隊」シリーズでお馴染みの押井守。映画の舞台は今となっては過去、公開当時は来るべき近未来・2002年の東京である。
主軸になる人物は、警視庁特車二課課長代理・南雲しのぶ。同課所属の警部補・後藤喜一。そして1999年、東南アジア某国における平和維持活動(PKO)に参加、ゲリラの襲撃を受けつつも生き残った陸上自衛官・柘植行人。陸幕調査部別室所属・荒川茂樹。そして、篠原、泉野、山崎ら特車二課第二小隊の新旧の面々。
概して言えば、「自衛隊によるテロ」というフレームにて仕立てられた続発する非常事態に対して、機能が麻痺してしまった上層部と行動を反しながらも、解決に挑む後藤警部補や南雲課長代理、元警視庁特車二課第二小隊の活躍を描いた作品である。実際の東京を舞台にしていることから、実写化されてもおかしくない内容だが、流石に実写では描き切れぬであろう部分まで細部に及んで、アニメーションによるストーリーテリングの可能性と押井=プロダクションIG流の空間デザインと演出が最大限に活かされた作品であろうとも言える。物語も秀逸なのだが、やはり画像における魅力には目を見張るものがある。以後は章立てしてその魅力について浚っていこう。


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