ULRICH SCHNAUSS
「A STRANGELY ISOLATED PLACE」より
バンドではなくソロプロジェクトの方。ギターサウンドではなくシンセによる浮揚感。
ギターサウンドとは違いシンセによる揺らぎが心地よくユラユラさせてくれる。シューゲイズな厚み、重ね方みたいなものとの相性の良さは02年のコンピで示されていたかと思う。
そう、2002年レーヴェル Morrによるコンピレーション「Blue Skied An' Clear」でエレクトロニカとシューゲイズの交わりは示されていたし勿論ULRICHも参加している。
元よりギターのゴリッとした轟音シューゲイズではなく浮揚感重視のSLOWDIVEのカバーアルバム故の相性の良さかもしれない。
このコンピ、B. FleischmannやGUITAR、Lali Punaなんかが参加していて2005年に出たClubAC30の「NEVER LOOSE THAT FEELING」と聞き比べると面白い。
旧SHOEGAZERを現SHIGAZERがカヴァーしたシリーズアルバムなのだが志向性の違いがくっきりしていてよいのだ。
SHOEGAZERを巡る二つの大きなと特徴、轟音と浮揚感、この二つのうち浮揚感ってところが両者供に被るのだけれども、その上での志向性の違いが出ていて面白いのだ。
コンピの話しで脱線してしまったが、ここ二三年相次いで出たコンピについてはまた別で取り上げることにしてULRICHに戻ろう。
羽根のような重力を感じさせない女性ヴォーカル、シンセで重ねられ高揚感よりも陶然とさせ導くようなメロディ、横揺れに心地よく響くドラミング。
ジャケで受けた「ゆっくりと燃え尽きる赤い花」って感じで静かな夜に掛けると集中力+5。(前原)
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