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『エイリアンVSプレデター』[ALIEN VS. PREDATOR ]:2004年:100分:アメリカ
「エイリアンVSプレデター」ジャケット

+INTRODUCTION+
それぞれ強烈な個性と確固とした世界観でファンを熱狂させたSF映画史上屈指の凶悪キャラクター、エイリアンとプレデター。この両者が対決するというアイデアはかつて実際にコミック化されてSFファンの間で話題を呼び、長らく映画化が待ち望まれてきた。この夢のビッグ・プロジェクトを、「バイオハザード」のポール・W・S・アンダーソン監督が実現させたSFアクション・ホラー。地球の南極地底に存在した謎の遺跡を舞台に繰り広げられる両者の壮絶な闘いと、それに巻き込まれた人間たちの決死のサバイバルを描く。

+SYNOPSIS+
2004年、巨大企業ウェイランド社に謎の熱源が南極大陸の地下深くで発生しているという衛星データが送られてくる。この企業の経営者で億万長者のチャールズ・ビショップ・ウェイランドは現地調査を決断、さっそく環境問題専門家で女性冒険家のレックスら各分野の専門家を招集する。やがて問題の場所に辿り着いた調査団は、そこで巨大ピラミッドを発見。しかし調査を進める彼らは、その後恐るべき真実を知る。なんとそこは、プレデターが100年周期でクイーン・エイリアンに卵を産ませ、人間を生け贄にして育てたエイリアンたちと若いプレデターたちを戦わせる“成人の儀式”を行なう場所だったのだ…。

監督
ポール・W・S・アンダーソン
原案
ダン・オバノン
ポール・W・S・アンダーソン
脚本
ポール・W・S・アンダーソン
出演
サナ・レイサン
ラウル・ボヴァ
ランス・ヘンリクセン
ユエン・ブレムナー
コリン・サーモン
アガト・ドゥ・ラ・ブライユ
トミー・フラナガン
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REVIEW by 前原一人

 アンダーソン監督ってえと何かと人気がない。
 ”イベントホライゾン”では「ヘルレイザーやん」と言われ80年代SFのバタ臭さ溢れるカートラッセル主演”ソルジャー”では「押井かよ」って言われたり。
 ”モータルコンバット”でイギリスからアメリカで成功を収め始めたのだけれども、”バイオハザード”から今回の”AVP”に至り俺の中で明確になったことがらがある。
 同人作家だ、この人は、と。俺は決め付けます。
 監督として注目して観て来なかったんだけれども何気に振り返れば殆どの作品を俺は見ていた。
 同人ってのを二次創作って考えての上でアンダーソン監督は同人映画監督だ、と。
 原作が”モータルコンバット”や”バイオハザード”だから二次創作と言っているのではなくです。

 同人を読む楽しみって俺は「読者のあられもない夢を叶えてくれるかも」ってとこに在るかと思います。
 原作者じゃ描かない様な、描けないような物語やシュチュエーションって友人同士で話して盛り上がるじゃない。
 ジョジョVSマーヴェルとかさ。
 ある種の節操のなさ、勿論想像妄想の類なんだから節操なんて邪魔なだけなんだけれどもアンダーソン氏は思い切ってやってくれるから好きです。
 ”BLAME!”の二瓶勉氏はアメリカマーヴェルでXMENのメインキャラクターウルヴァリンを連載したことがあります。
 二瓶勉氏の絵でウルヴァリンが活躍するアメコミがあるんですよ。
 ”HELLBOY”のデル・トロ監督からオファーがあったりと何かとマニアックなところで引き合いに出される二瓶氏は思っている以上に海外での認知度は高いのだと思います。
 それを踏まえ”BLAME!”でキーパーソン”キリイ”の繰る”重力子射出装置”という銃の描写について多少触れようかと。
 この”重力子射出装置”なるものは引き金を引くと半径キロ単位の大穴を空ける超絶破壊兵器。
 それが放たれるや軌線にはコルクで抜かれたようにぼっかりと巨大な穴が開くのです。
 この迫力の画が二瓶氏の重厚な建築物と相まって相当気持ちよい。
 で、”AVP”前半地下遺跡へ通じる大穴が発見されるのだけれどもこの穴がなんとも”重力子射出装置”が放たれたかのような穴なのだわ。
 ”BLAME!”読んでいて”AVP”観た人は「うわ!」って思ったんでないかなあ。
 実写(CGアートが大半な現状何を実写って言うかは難しいけれども)で”重力子射出装置”観れただけで大満足です。
 ”AVP”に話が戻ってきたところで”モータルコンバット”、”バイオハザード”との関連も。
 やはり”AVP”はカプコンからアーケードゲームで出ていました。  このゲームと良く似ているんだな。武器を扱うタイミングとかキャラクターとか。
 ゲーム以前なのだと思うがやはりアメコミでエイリアンとプレデターは対決していて恐らくそれからカプコンはゲームに起こしたんだと思います。
 この頃はパニッシャーもゲームになっていたしキャプテンアメリカもゲーセンで置かれていたよなあ。
 お話は2004年衛星巨大企業が南極地下に巨大遺跡を発見。
 しかも巨大遺跡が熱源を放ち何らかの活動を行っているかのようで世紀の大発見を逃すまいと世界各地からあらゆるエキスパートを収集し探索に乗り出すことに。
 一方地球軌道上に静かに現れるプレデターの空母。
 人間とプレデターが南極地下遺跡に向け進行を開始する頃遺跡最深部ではエイリアンクイーンが目覚め無数の卵を「強制的に」産み落とさせられていた。
 エイリアンVSプレデターVS人類の三つ巴の戦いが始まるのだよ。
 初代プレデターと言えばシュワルツネッガーと死闘を繰り広げそのころから「狩を楽しみに来ています」って設定だった。
(ちなみに友人湯魔の情報だとこのプレデターの「中の人」はヴァンダムだったそうな。シュワルツネッガーVSヴァンダム!)
 ”AVP”ではプレデターの外観から想像される部族的要素が強く物語りに反映された設定になっておりプレデターの世界が妙に垣間見えワクワク。
 エイリアンの肝となるシーンを只管入れてプレデターのカッコいいところ只管詰め込んで見る側が遊びに遊べる娯楽大作。

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